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悪性腫瘍

扁平上皮癌

悪性腫瘍扁平上皮癌は基底細胞癌に続いて頻度の高い皮膚悪性腫瘍です。
皮膚は表皮・真皮・皮下組織といった層構造を形成していますが、扁平上皮癌はこのうち表皮に存在する表皮角化細胞と呼ばれる細胞が悪性増殖してできる癌です。
瘢痕や、ボーエン病・光線角化症といった癌前駆症等、表皮の慢性先行病変の上に生じることが多く、これに加えて日光(紫外線)、砒素、タール、放射線などの発癌因子が発症に関与します。
中年以降に多く、どこの皮膚、粘膜にも生じますが、露出部に多く生じます。症状としては、小結節状の病変から始まり、次第に拡大して隆起性の腫瘤や、難治性潰瘍を形成します。進行すると付近のリンパ節(所属リンパ節)や他の臓器に転移します。

基底細胞癌

皮膚の上皮(表皮や毛包上皮)から発生する皮膚癌の一種です。
皮膚癌の中では最も頻度が高く、かつ、最も悪性度が低い癌と言われています。
通常、中年以降の顔面の正中部(外鼻部、下眼瞼部、頬部、上口唇部)に多く発生します
日光暴露、外傷(瘢痕)、放射線、砒素が誘発因子と考えられます
臨床的には、不規則に黒色調を呈する結節状の腫瘤で、ゆっくりと成長しながらしばしば表面がくずれ潰瘍化してきます。
放置すると潰瘍は拡大し容易に出血するようになります。
転移は稀でその頻度は0.01%ですが、時に局所での浸潤が強い「破壊型」と呼ばれるものがあり、また、顔面発生が多いことから注意が必要です。

ボーエン病

皮膚は一番表側にある表皮とその下にあるややしっかりした組織である真皮で構成されています。
その下が皮下脂肪です。
ボーエン病と言うのは皮膚(または粘膜)の表皮内部に生じる癌の一つで、表皮内に病変が留まっているものを表皮内癌と言います。
いわゆる早期癌です。ボーエンと言うのは医師の名前です。

ボーエン病を生じた皮膚は赤く、時にムラがありますが境界は明瞭で通常は一個だけ生じます。
形は円形であったり地図状だったりします。
表面はざらざらで細かいフケのようなものが付着していますが、比較的平らです。
時に隆起性になることもあります。
米粒大の小さなものから手の平ぐらいの大きさやもっと大きくなることもあります。
体幹部や下肢、陰部に多く発生します。

瘢痕・肥厚性瘢痕

瘢痕とは、外傷、手術、やけどの後などにみられる"傷痕(きずあと)"のことです。
傷痕が残るかどうかは、傷の深さ、大きさ、受傷部位、細菌感染の有無などに左右されます。
例えば、日焼けや、浅いやけど、すり傷のような場合、皮膚は再生により殆ど目立たなくなります。
表皮あるいは真皮表層(乳頭層)までの浅くてきれいな傷だからです。
ところが深い傷では治るときに肉芽組織(幼弱瘢痕組織)が形成されますので、最初の数ヶ月間は傷痕も赤く、かゆみや痛みなどの症状があります。
やがて半年から1年ほど経つと自然に成熟瘢痕となり、赤みもとれ白い平らな傷痕になります。
瘢痕の幅が広い、あるいは皮膚の皺に逆行して目立つようであれば、この時期に形成外科的に瘢痕修正術を行います。
傷痕を切除・縫縮して細い線にしてしまうことができます。

瘢痕拘縮

皮膚は損傷を受けたとき損傷が浅いと"あとかた"もなく治癒しますが、一定の深さを越えた損傷では"かた"を残して治癒します。
後者の場合の"かた"を瘢痕といい、瘢痕によってひきおこされる形の変形や皮膚緊張の増加状態を瘢痕拘縮といいます。
いわゆる"ひきつれ"です。

瘢痕拘縮は瘢痕が形成されるときその面積や長さが損傷前の面積や長さより縮小し、かつ弾力性を喪失するという瘢痕の性質によって生じるものです。

創が表皮形成を完了した時点から瘢痕としての面積・長さの縮小が始まり、数ヶ月間縮小が進行し続けます。
瘢痕拘縮の進行が停止するのは、個々の場合によって異なりますが、おおよそ1年前後です。
特に最初の数ヶ月はその程度が強くあらわれます。

肥厚性瘢痕

一般的には、様々な程度の赤味を伴った隆起した瘢痕が肥厚性瘢痕と言われています。
赤味に関しては、発症して発育増殖する時は赤味が強く、これは次第に赤紫色に移行し、ついには赤味は消失して隆起のみを残すなど、さまざまです。
しかしいずれにしろ隆起のある間は字のごとく肥厚性瘢痕と言えます。

ケロイド

きずあとの線維成分が過剰に増殖すると、ケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態になります。
ケロイドは隆起や硬さ、赤みなどが持続し、当初の範囲を超えて大きくなりますが、肥厚性瘢痕は、多くの場合時間とともに落ち着き、当初の範囲を超えて大きくなることはありません。

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