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アザ(母斑)・血管腫

赤アザ・単純性血管腫

アザ(母斑)・血管腫単純性血管腫は真皮の毛細血管の局所異常で、通常皮膚の膨隆を伴わず明瞭な境界線があり、均一の紅斑を呈します。
色は明るいピンク色から濃い紫色まであります。
その血管腫の主病変が真皮のどこに位置するかで、浅在性、深在性、びまん型に分類されます。
発症は生下時よりみられ自然消退しませんが、皮膚の厚さが加齢に伴って厚くなるため褪色する場合もあります。
しかし反対に色が濃くなったり、腫瘤を形成する場合もあります。
発生の頻度は、男性より女性に多く、好発部位は顔面と頸部ですが、四肢にも比較的多く見られます。

赤アザ・苺状血管腫

苺状血管腫は赤アザの一種で、未熟な毛細血管の増殖により起こるできものです。
生後すぐ、あるいは生後数週以内に発症し、表面が苺状に赤く盛り上がり、急速に大きくなった後に、数年かけて徐々に赤みが抜け、退縮します。
からだの表面のどこにでも見られますが、顔に多く、大多数のものが局面型、腫瘤型を示します。
また、深在型では、皮膚より深部にあるため、表面に異常が無く濃い青色を呈します。

大きさは、数ミリの小さなものから、顔の半分以上を覆い、眼を開くことができないほど大きなものまであります。

生後3~7ヵ月頃に著しく増大して、大きなものではできた部位により視力障害、呼吸困難、開口障害、難聴など機能障害を起こしたり、局所に潰瘍を形成したり、出血を繰り返すような特殊なものもあります。
このような場合には、積極的な治療が必要です。
一般的には時間がかかりますが、自然治癒します。
2歳頃から退縮が始まり、5歳までに50%、7歳までに75%の苺状血管腫が自然に治癒すると言われています。

赤アザ・海綿状血管腫

海綿状血管腫は子供のころに気がつかれるのが殆どですが、ずっと後になってから明らかになってくるものもあります。
普通は皮膚が少し盛り上がり、押すと軟らかく中に血液を含んでいるので「ぷくぷく」とした感じがあります。
似たような病気として「動静脈ろう」というのがあり、時として合併していることがあるのですが、「動静脈ろう」は触ると拍動を触れるので海綿状血管腫とは区別することができます。
また皮膚の表面のほうは他の毛細血管が拡張するタイプの血管腫が合併していることもあります。
このようなタイプは「イチゴ状血管腫」と鑑別することが難しいことがあります。
「イチゴ状血管腫」は成長の過程で小さくなることがあるのに対して、海綿状血管腫は小さくなることはありません。

青アザ・太田母斑

太田母斑は、眼皮膚メラノーシスとも呼称される先天性及び後天性の色素斑です。

その色は、青灰(色)~黒(色)~褐色と分布するメラニンの深さや密度により、異なる様相を呈します。
好発部位は、上下眼瞼、強膜、頬部、側頭部、鼻背、鼻翼、前額、耳介、下顎部などです。その他に、稀ではありますが、頚部、肩などの例も存在しています。

女性に多く、その出現時期は、生下時および乳児期にみられる早発型と、思春期や妊娠、出産後、閉経後などのホルモンバランスの大きく変化する時期に顕在化してくる遅発型とがあります(平均では20才代となります)。
通常、片側性ですが、両側性のこともあり、両側性後天性メラノーシスや肝斑などとの注意深い鑑別を要することもあります。

異所性蒙古斑

蒙古斑は生後1週から1ヶ月ころまでに、青いシミがお尻や背中の下部にみられるもので、胎生期の真皮メラノサイトの残存と考えられています。

日本人にはほぼ100パーセントにみられ誰でも知っている「あざ」のひとつですが、5、6歳までに自然に消失しさほど問題にはなりません。
まれに通常の部位以外にも蒙古斑がみられることがあり、これを異所性蒙古斑といいます。

異所性蒙古斑といえどもその大半は学童期までに消失することが多く、蒙古斑同様治療の必要はありませんが、なかには青いシミが学童期になっても残る場合があります。

しかしその大半は成人までに消えることが多く、放置しておいても結構ですが、衣服に隠れない露出部などは患者の精神的苦痛を緩和するために治療の対象になることもあります。

茶アザ・扁平母斑

扁平母斑はほくろのように皮膚から盛り上がることはありません。
盛り上がりの無いあざと言う意味で扁平母斑と呼ばれています。
通常は茶色のあざですが、茶色のアザの中に直径1mm程度の小さな黒い点が混在することもあります。

ほとんど、生まれつきに存在しますが、思春期になって発生する場合もあります(遅発性扁平母斑)。
思春期になって発生する場合には毛が同時に生えてくる場合が多くあります
肩に出来た発毛性の遅発性扁平母斑はベッカー母斑と呼ばれています。

先天性、遅発性の扁平母斑とも、悪性化することは、通常ありません。

表皮母斑

出生時または幼少時から見られる表皮の過形成によるあざです。
自然に消退することはなく、他のあざと同様に体が大きくなるのに比例してあざも大きくなります。
頻度は低いですが思春期以降に表皮母斑に良性または悪性の続発性腫瘤が発生することがあります。
また表皮母斑に中枢神経系、骨格系の異常を合併することがあり、表皮母斑症候群と呼ばれています。

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